暑い夏がまたやってきます。
毎年、軽々と35度を超えてくるような日もあって、もはやエアコンなしで夏を乗り切るのは無理だといえます。
北海道以外の地域では夏の昼間、家にいるときに使用している電気代の5割はエアコンが占めているのです。
これは何か対策をしなくてはなりません。
本格的に暑くなる前に、エアコンの能力を最大限に引き出して冷房効率を上げるための対策をしたうえで、真夏の上手なエアコンの使い方を覚えておきましょう。
まずはエアコン本体とフィルターを掃除
エアコンはしばらく使っていなくてもフィルターにホコリが溜まります。
梅雨時期の除湿機能や暑い時期の冷房機能を使う前には、本体の掃除とフィルターの掃除をしましょう。
本体の掃除についてはこちらの記事をどうぞ。
フィルターは頻繁に使用する時期には2週間に1回程度掃除をします。
まず、エアコンの電源プラグをコンセントから抜いておきます。
前面パネルを開けて、フィルターを取り出します。
セットしていた外側の面にホコリが溜まっているので、掃除機にブラシのアタッチメントをつけてやさしくホコリをとります。
ブラシのアタッチメントがなければ、柔らかい歯ブラシでやさしくこすりながら掃除機でホコリを吸い取ります。
1ヶ月に1回はフィルターを水洗いします。
この場合は掃除機とは逆にセットしていた内側からシャワーをかけてホコリを流し落とします。
陰干ししてしっかり乾かしてから元に戻します。
エアコンの電源プラグをコンセントに挿したら、10分ほど送風運転して終了です。
ベランダにすだれを吊るして室温の上昇を抑える
ベランダはたいていの場合、家のなかで一番日当たりのいい場所にあります。
つまり、対策しておかなくては、真夏の強い日差しで室内の温度がぐんぐん上がってしまいます。
上がってしまった室温を下げるためにエアコンを使うと、フルパワー運転が長くなりますから、電気代も高くなります。
ベランダがある場合は、窓の外にすだれを吊るすと日射によって窓ガラスが熱せられるのを防ぐことができます。
物干し竿が2本あるのであれば、外側の竿にすだれを吊るします。
ベランダに設置された室外機に直射日光が当たっていると冷房効果が下がりますから、すだれの内側に入るようにして直射日光を遮るようにしましょう。
その際は、室外機の吹き出し口を塞いでしまわないように注意してください。
落下してしまうと大変危険ですから、風が強い日などにはあらかじめ外しておきましょう。
すだれは日中は目隠し効果がありますが、夜に室内の電気を点けたら外から部屋の様子が見えますから、すだれを使う場合も夜は厚手のカーテンを閉めるようにしてください。
1~2階にお住まいの場合は、ベランダからの侵入の目隠しになってしまう可能性がありますし、高層階にお住まいの場合は風が強くなり落下の危険性が高まりますから、遮光カーテンで室温の上昇を防ぐほうが安全かもしれません。
そして、真夏の暑い日には日中カーテンを閉めたままにして、室温が上がらないようにするのも有効です。
外出先から戻ったらエアコンの前にまず換気を
閉めきった部屋に戻ったら、室内が大変な暑さになっていて慌ててエアコンを入れて…とその前にひと手間を。
窓を開けてサーキュレーターで窓の外に向かって強制的に室内の空気を外に出します。
もし対角線上にもうひとつ窓があれば、そちらも開けて効率よく換気しましょう。
室温が少し下がってからエアコンを使うと、設定温度になるまでの時間が短くなり節電になります。
設定温度は28度、自動運転がもっとも経済的
自動運転は室温を下げるためにフルパワーで運転し、その後は設定温度を維持するために微弱運転や送風運転を続けるもっとも経済的な設定です。
設定温度を少々高めにすると、電気代は大幅に変わってきます。
エアコンの風は下向きではなく水平以上に向けておきます。
そもそも冷気は下に向かいますから、下向きにしていると足元しか冷えません。
サーキュレーターを天井に向けて冷気を上に送り、上に溜まった熱気と混ざるようにして部屋全体を冷やします。
顔や首などに冷気があたると体感温度が下がります。
とはいえ、暑さの感じ方は人それぞれで、28度では暑いと感じる方もいらっしゃると思いますから、その場合は夏の就寝に適した25~27度の範囲内で設定してみてはどうでしょうか。
もちろん、設定温度は1度でも高いほうが節電になります。
エアコンはこまめにオンオフしてはダメ?!
最近、エアコンはつけっぱなしが一番経済的とか聞きますよね。
最近のエアコンは省エネ能力がどんどん高くなっていますが、賃貸の場合は自分で購入したわけではないので、設置されたエアコンがどの程度の省エネ設計をされているのかわかりません。
やはりつけっぱなしは心配です。
外の気温が大幅に上昇する日中は、エアコンを切ることで室温も上昇するので、フルパワーで部屋を冷やす時間が長くなり電気代もかかります。
家で過ごしているときや1時間くらい家を空ける程度であればエアコンはつけたままにしたほうが経済的といえそうです。
仕事や学校などで長時間外出する場合はエアコンを切り、外出から戻ったら換気をして室温を下げてからエアコンをつけることで節電しましょう。
建物の気密性や保温性によって室温の上昇もまちまちですし、最新のエアコンであれば省エネ能力が高いですから、お住まいによって状況は多少異なるかもしれません。