大きな地震を経験したので、自宅の家具の転倒防止対策もきちんとしているし、非常食や防災グッズも揃えているので心配ないという方も多いと思います。
ただ、地震はいつ起こるか予測できません。
自宅にいるときに起こったのであれば備えを十分に活用することもできますが、平日昼間で会社や学校にいるとき、休日の買い物に出掛けているときに地震が発生するかもしれません。
そんなときに必ず役に立つ5つのポイントをご紹介します。
—関連記事—
▶【地震対策】地震が発生したときに必ず役に立つ6つのこと 自宅編
▶【地震対策】つっぱり棒タイプの家具転倒防止策だけではかえって危険かも?!
エレベーターの中で地震が起きたらすぐにすべての階のボタンを押す
国土交通省などの資料によると、南関東には約23万基のエレベーターがあるとされ、うち約7割で地震の際に最寄りの階に自動的に停止する「地震時管制運転装置」が設置されている。
出典:産経ニュース
2013年に中央防災会議がまとめた報告では、首都直下型地震が発生した場合、約3万台のエレベーターが停止し、最大で約1万7千人を超える人たちがエレベーターに閉じ込められると想定されています。
実際に2015年5月30日に発生した小笠原西方沖地震の際には東京の各地で約1万9千台のエレベーターが停止し、そのうちの14台で実際に閉じ込めが発生しました。
東日本大震災では全体で210台、都内でも84件の閉じ込めが発生し、救出まで最大9時間以上を要したのです。
首都直下型地震が発生した場合にはそれをはるかに上回る時間がかかるでしょう。
エレベーターを利用中に地震に見舞われたら、すぐに行先階ボタンをすべて押します。もしどこかのフロアで停止できたらとにかくエレベーターを降りましょう。
閉じ込められてしまった場合はインターホンで外部と連絡をとり、閉じ込められていることを伝えて救助を待ちます。
地震の揺れがおさまり避難するときに、もしエレベーターが動いていたとしても使わずに階段で避難しましょう。
スマートフォンや携帯電話は肌身離さず持っておく
エレベーターに閉じ込められてしまい、もしインターホンがつながらなければ自分で消防や警察に助けを求める必要があります。
そのときに必要なのがスマートフォンや携帯電話です。
電話が繋がりにくくなってしまっているようであれば、知人や同僚にSNSなどを使って閉じ込められている状況を伝えましょう。
会社の違うフロアに向かっているとき、住んでいるマンションで郵便物をとりに行っているときに地震が発生するかもしれません。
そう考えると、スマートフォンや携帯電話は肌身離さず持つようにする必要があります。
歩きやすい靴をロッカーに置いておく
地震発生後は電車などが止まります。
一刻も早く家の様子を知りたいという気持ちはわかりますが、すぐに徒歩で自宅に向かってはいけません。
帰宅途中の路面状況もまったくわかりませんし、あちこちで火災が発生しているかもしれません。
会社や学校にいるときに地震が発生した場合は、会社や学校の指示に従いましょう。
もしロッカーを与えられているのであれば、歩きやすいスニーカーなどを入れておくと安心です。
公共交通機関の復旧が遅れる場合、徒歩で帰宅することになるかもしれません。
ガラスが散乱した場所や傷んだ路面を歩くのにヒールや革靴では大変です。
道を歩いていて地震にあったら、頭を保護して建物から離れる
住宅街でもオフィス街でも、建物から離れることが重要です。
住宅街ではブロック塀が崩れたり電柱が倒れることも考えられますし、家が倒壊する恐れもあります。
オフィス街であれば、高層ビルの窓ガラスや外壁が割れて路上に落下してきます。
カバンを持っていれば頭や首を保護して直ちに建物から離れましょう。
建物に避難するなら新しくて大きなビルへ
都心ではビルの外壁やガラスの落下などがあり、外にいることも危険です。
建物に避難するのであれば新しい大きなビルにしましょう。
耐震や免震の対策が万全で、いざというときのための非常食などが十分に備蓄されているはずです。
会社や自宅付近の公衆電話の場所を把握しておく
最近あまり見かけない公衆電話。
いざ必要なときに探してもなかなか見つかりませんし、見つけたときには大変な行列ができています。
離れて暮らす家族に安否を知らせるときなど、どうしても公衆電話を使うときのためには普段から設置されている場所を確認しておくことが必要です。
自宅周辺と職場や学校の周辺だけでも確認しておきましょう。
また、公衆電話を使ったり自動販売機で水やお茶を購入する際に必要なので、10円玉や100円玉を多めに入れた小銭入れを持ち歩くようにすると便利です。
—関連記事—
▶一人暮らしこそ備蓄を!! 日常生活に役立つ非常食の保存方法