少し疲れているとき、自信をなくしたとき、失恋したとき…そんなときにおススメなのが女性が活躍する映画です。
たまには女性が輝やく映画を観て、「あー、女に生まれてよかった」と思ってみるのもいいものです。
輝き方はそれぞれですが、元気をもらって、明日からまた頑張ろうと思える作品ばかりです。
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下妻物語(2004)
出演/深田恭子、土屋アンナ
監督/中島哲也
『私立探偵 濱マイク』で出会った中島監督の劇場作品として初めて観たのがこの作品でした。
茨城県下妻市が舞台で主人公はふたり、ひとりはロリータファッションに身を包み、周囲からも景観からも一線を画してわが道を行く桃子、もうひとりはレディースに属する典型的な田舎ヤンキーのイチコ。
共通点らしきものがまったくないふたりですが、「自分」というものを持っていて一本筋が通っているという点では似た者同士ともいえます。
反発しながらもしだいにお互いが大切な存在になっていく様がポップに描かれていて、まさに青春映画です。キャスティングに拍手!
かもめ食堂(2005)
出演/小林聡美、片桐はいり
監督/荻上直子
出てくる食事がとにかく美味しい。
フードスタイリストの飯島奈美さんの料理はどれも視覚と味覚に訴えてきて、食べたわけではないのに美味しいんです。
フィンランドの乾いた空気のなかに温かい湯気を上げながら提供される日本料理は、日本で見るそれよりも魅力的なのです。
主人公がフィンランドに自分の生きる場所を少しずつ作っていく姿を見ると、自分が生きる場所は本当にここなのか、自分がすべきことは他にあるんじゃないか、どうしても考えてしまいます。
ちゃんと背筋を伸ばさなきゃと心地よく反省します。
エリン・ブロコビッチ(2000)
出演/ジュリア・ロバーツ、アルバート・フィニー
監督/スティーブン・ソダーバーグ
大手エネルギー会社から史上最高額の和解金を勝ち取った実話を基にした作品です。
主人公は生活に困窮するシングルマザーです。
生活のためになんとか法律事務所でアシスタントの仕事にありついたことから大企業相手の訴訟へと向かっていきます。
この主人公の根底には自分の生活のためというのがあります。
それを差し引いても真実を求める強さが多くの人間を救ったのは事実です。
やっぱり大逆転劇は本当にスッキリします。
知性は身を助けるだなと改めて思います。
女はみんな生きている(2001)
出演/カトリーヌ・フロ、ラシダ・ブラクニ
監督/コリーヌ・セロー
主人公は女性ふたりです。
このふたりの出会いのシーンから一気に引き込まれます。
途中からはさながらスパイ映画のような様相ですが、コメディが得意な監督だけあって笑いどころも十分です。
テーマは決して軽いものではないですが、観終ったときの爽快感は保証できます。
私が観に行った小さな映画館は女性だらけでした。そりゃそうでしょうね…
オール・アバウト・マイ・マザー(1998)
出演/セシリア・ロス、マリサ・パレデス
監督/ペドロ・アルモドバル
この映画を自分の価値観で観たら拒絶反応を起こすかもしれません。
また、男性には絶対におススメしません。
とにかく登場人物が普通じゃないし、急展開が多いし、そういった細かい点を気にしていたらこの作品は楽しめません。
あらすじだけではエグい印象を受けますが、作品全体は大らかな愛情で包まれていると思います。
女性は強く、女性は美しい、そして母よりも強い存在はない。それを強く感じる作品です。
アメリ(2001)
出演/オドレイ・トトゥ、マチュー・カソヴィッツ
監督/ジャン=ピエール・ジュネ
流行りましたね、アメリ。
毒入りのおとぎ話です。ファンタジーです。
こんなに見事に変態とかわいいが同居するなんて驚きです。
人を幸せにするためのいたずらも少々度が過ぎていますし、妄想に浸る頻度も多すぎますが、とにかく文句なしにカワイイですから。
フランス映画に対するイメージを一蹴してくれた作品です。
映画館を後にして、年甲斐もなくスキップしたい衝動に駆られました。
宝物見つけた感がありました。
今でもガーデンノームの代わりに、人様のお庭に置かれた七人の小人の置物を見ると連れ出したくなります。
バグダッド・カフェ(1987)
出演/マリアンネ・ゼーゲブレヒト、CCH・パウンダー
監督/パーシー・アドロン
この作品もアメリ同様、ファンタジーです。
ただしこちらの主人公はぽっちゃりしたオバサンです。
でも可愛さでは負けていません。
ラスベガス近くのカラカラに乾いた砂漠の中にある寂れたモーテルに、旅行中に夫と喧嘩したドイツ人観光客のジャスミンが訪ねてきます。
一言で表現すると「すべてが異質」。
ところが彼女が現れたことで少しずつすべてが変わっていきます。
まるで魔法です。
ゆったりとした時間が恐ろしいほど心地いいです。
マーサの幸せレシピ(2001)
出演/マルティナ・ゲデック、セルジオ・カステリット
監督/ザンドラ・ネッテルベック
仕事人間で他人と関わりをもたない主人公マーサは腕のいいシェフです。
そんな彼女の元に交通事故で亡くなった姉の娘リナがやってきます。
すべてで衝突し、何一つうまくいきません。
そんなときに店に新しくイタリア人シェフが加入します。
陽気な彼の出現は生真面目な彼女をイラつかせますが、彼の大らかさにやがてリナやマーサが心を開いていきます。
カチカチにもつれた糸が少しずつほどけていくような感覚で、それがなんとも心地いい作品です。